もももも、ももも。

旅に出たがりの家大好き。ごはんと漫画とゲームの日々。猫とうさぎ付き。

「累」を読んだ話

今日は漫画の話を。

前々から気になっていた「累(かさね)」の
1、2巻だけまず読んでみました。

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イブニング新人賞出身の新しき才能が『美醜』をテーマに描く衝撃作!!
二目と見られぬ醜悪な容貌を持つ少女・累(かさね)。
その醜さ故、過酷な道を歩む累に、母が残した一本の口紅。
その口紅の力が、虐げられて生きてきた、累の全てを変えていく――。


何も知らずに表紙だけ見た時はGLの話かな?とか
思ってたのですがそういう類のくくりではなかった…

まだ2巻までしか読んでないのでこの後の展開は
知りませんが、生まれ持った外見によっての
周りからの反応の差がエグくてつらい。


演劇部の部長が美人で人望がある人気者なのですが、
主人公の累は彼女の影響力の高さを

「美しいだけじゃあ……ない」

人間性の美しさもあっての人気と認めてたんですね。

でもその後シンパシーを感じていた「昔いじめられていたこと」の理由が真逆で、
部長は妬みの対象、自分はどこまでも嘲りの対象だと悟り
同じ星空を見ていても映っている景色は違うのだと気づいてしまう。

その後累は部長の姿になりかわって舞台に立つのですが、
劇の役柄に、自分が今まで受け続けていた仕打ちが浮かび上がってきてしまって
劣等感からうまく演じられなくなる。


ここでの累の

……そうか 五十嵐幾の中にはこんな劣等感や自己嫌悪など存在しない

彼女が持っているのは……美しさに裏付けられた自信!!


そして演劇が終わった後 嗚咽と共に感じた

劣等感のない……うたがいのない‘自信‘…!
それひとつ持っている事が こんなにも快感だなんて……

五十嵐幾はいつもこの優越感を感じていたんだ……
だからあんなに明るく…堂々とふるまえる!


の流れが刺さりました…

持つ者には持たざる者の苦悩は理解できない。
だからこそ分け隔てなく接することも出来るのですけど
それまでの人生で虐げられ続けてきた身には
あなたにわたしの気持ちなんて絶対に理解できない、となるでしょう。

いじめ関連のニュースやら話やらを聞くたびに思うのですが
よく言われる「いじめられる方にも原因がある」ってやつ、
そもそもそういう意識を作ってきたのがいじめた方じゃん…

でもいじめられっこだった人の話を読んだら
当事者がいじめられる方になんらかの原因があるって断言していて、
その人はいじめられっこを脱却したらしいですが
逆にいじめる方に回らなければいいなと。
因果が巡るのは恐ろしいよ~~


いじめられる側が持っている激しい劣等感。
私はいじめる側にも劣等感があって、それを解消するために
いじめるものだと思っています。

引用した部長のような、元々劣等感がなく
自信にあふれた人はいじめなんかしない。


でもそんな人は稀。

普通に生きていたって劣等感なんてその辺に転がってるのに、
誰からも嘲りの目しか向けられない人生で
自信なんてどうやってつければいいんでしょう。


趣味で生かされているような人間なので
せめて辛い目に遭ってる人の拠り所がちゃんとあればなと…

難しい問題を難しい問題だねで終わらせてちゃだめだって
事はミスチルから学びましたが、いつもため息で終わらせてしまいます。


うまくまとまんないなあ。
「累」自体は緊迫感あって物語がどう転がっていくか
めちゃめちゃ気になるので続きも読みたいです!

実写化するんだよねー?確かに実写向きかもしれない。